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ここ数作は、けっこうシリアスなコンテンポラリー・ジャズ・サウンドを追求していたイエロージャケッツだが、本作ではメロディを前面に出した、これまでよりもいくぶんソフトなサウンドになっているようだ。といっても彼らのことだから、アドリブやインタープレイもちゃんと聴かせるし、聴きやすいサウンドとアグレッシヴなアプローチがしっかりとそのサウンドの中に同居しているという、いかにも彼ららしいサウンドに仕上がっている。ここでは確固たる音楽性と、センスのいいポップ感覚が見事に融合していて、やはり彼らは現在最高のコンテンポラリー・ジャズ・グループのひとつであるということを、このアルバムは実証している。やさしいけど、骨がある。セカンド・タイム的なカート・エリング、アフリカっぽいジョナサン・バトラー、ソウルフルなブレンダ・ラッセルと、ゲスト・ヴォーカリストの"適材適所ぶり"もさすがだ。（CDジャーナル）