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Music Storeでご利用できる商品の詳細です。
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1曲まるごと収録されたファイルです。
<フォーマット>
1曲まるごと収録されたCDを超える音質音源ファイルです。
<フォーマット>
詳しくは ハイレゾの楽しみ方 をご確認ください。
シングルもしくはハイレゾシングルが1曲以上内包された商品です。
ダウンロードされるファイルはシングル、もしくはハイレゾシングルとなります。
ハイレゾシングルの場合、サンプリング周波数が複数の種類になる場合があります。
<フォーマット>
640×480サイズの高画質ミュージックビデオファイルです。
フォーマット:H.264+AAC
ビットレート:1.5~2Mbps
「この作品は、レイ・チャールズと、レイと共演してきた皆への深い感謝の印です」。見かけは前作をなお深化させた続編のようで、動機のうねりはそれより何倍もの高さだった。というのも、前作で敬意を払ったハンク・クロフォードとデヴィッド"ファットヘッド"ニューマンのふたりのレイ仲間を、2009年1月に相次いで失う憂き目を切り返す録音になったからだ。「サックスをやれという啓示は、ふたりからもらったんだ」。このことは本作を聴く最大の支点になると同時に、もう一度サンボーンを思う起点にもなろう。孝行のしたい時分に親はなし。前の録音の時にはなかったこんな諦念と、これまで積み上げてきた面目とを、かき回し練り合わせ、黒くて深いアクの強い世界を前より盛大に引き寄せた。ではそれが、真っ暗なコッテコテの手触りかというとそうとも限らないのは、なんと、サンボーンも入れ最大7人になる奏者とゲスト歌手ふたりもすべて白人で、アフリカ系の音楽家はひとりもなし。一度聴き終えてクレジットを読んで、これにはあれっ。曲やセッションごとならまだしも、アルバムがフルにこうなった例が今まであっただろうかと。核になるのは、オルガンのジョーイ・デフランセスコとスティーヴ・ガッドとのトリオで、ベース部はすべてオルガンが受け持つ。そこで6曲に4管のホーンズが参加。これが後ろからただ合いの手を入れるのとは違い、アドリブの時もグイグイ突っ込んでくるからいい。他方、3人だけの4曲は、書き下ろしのオリジナル(2)をはじめ、渦巻くハモンドB3の大波に乗るサンボーンの映えること、逞しいこと、怪しいこと。今にも照明が消えそうなスタジオの隅から、太い閃光が飛んでくる感じにも、背筋がぞくぞくしてきた。レイにゆかりの持ち歌をもてなすジェイムス・テイラーとジョス・ストーンは、あたりをさすらうそんな雰囲気を、しっかり持ち味の芯に差し込んだ風だ。その甲斐あって、感謝が感謝を呼ぶ大収穫を得た一方、それに付き合うこっちが呼んだのは強めの酒。深更に及ぶほど、音楽とセットで効いてくる。(CDジャーナル)