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Music Storeでご利用できる商品の詳細です。
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1曲まるごと収録されたファイルです。
<フォーマット>
1曲まるごと収録されたCDを超える音質音源ファイルです。
<フォーマット>
詳しくは ハイレゾの楽しみ方 をご確認ください。
シングルもしくはハイレゾシングルが1曲以上内包された商品です。
ダウンロードされるファイルはシングル、もしくはハイレゾシングルとなります。
ハイレゾシングルの場合、サンプリング周波数が複数の種類になる場合があります。
<フォーマット>
640×480サイズの高画質ミュージックビデオファイルです。
フォーマット:H.264+AAC
ビットレート:1.5~2Mbps
ノンサッチ移籍第一作となったブラッド・メルドーの新作は、新ドラマー、ジェフ・バラードを迎えたニュー・トリオの第一弾となった。ベースのラリー・グレナディアは変わらないが、10年続いたホルヘ・ロッシーのコンビを解消したのは、やはり事件であろう。むろん、バラードの素晴らしさは、すでに誰もが了解で、オールラウンドのドラマーというメルドーの賞賛も、これまでのバラードの活躍を知ればいかにも当然と言うしかない。しかし、そんなオールラウンドのドラマーの参加が、メルドー・トリオに、誰も体験したことのないような斬新なジャズのイメージをもたらしたかというと、その答えはちょっと意外なものかもしれない。バラードの鋭いリズムのナイフは、むろん、素晴らしい多様性を発揮しているが、けれどこの新トリオは、表面的な斬新さよりも、むしろピアノ・トリオの古典的枠組にこだわった結果のようにも見える。その意味でこの新作は、とても分かりやすく楽しい作品となった前作『エニシング・ゴーズ』(それ故に気難しいリスナーから疑問も出されたが)の延長線にあり、近年のメルドーのジャズへの視線の確かさを確信させるものだ。冒頭の珍しくキャッチーな曲はレディオヘッド。そして、ポール・サイモンのメルドー・ファンにはお馴染みの曲の再演(9)などは、このトリオをスタートさせたメルドーの心楽しさを物語るものではないだろうか。オールラウンドとは、スタイル、ジャンルを渡り歩く能力というよりも、どんな場面でもすばやく的確な反応する能力で、バラードは、そうしたドラマーとしての基本能力をもった才能なのである。とりわけそのシャープなスウィング感は、メルドー・トリオのイメージを一変させ、ジャズ・ファンは納得の仕上がりというしかないと思う。一曲だけ素晴らしいソロもあり、それも含め、「新しいぞ、私は」と自信いっぱいに演奏しているメルドーの姿がここにある。(CDジャーナル)