トリビュート・トゥ・ジャコ・パストリアス
VARIOUS
12曲
アルバム
AAC 128/320kbps | 172.3 MB | 1:12:12
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ハイレゾアルバム
FLAC 96.0kHz 24bit | 1,468.8 MB | 1:12:11
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自らを"世界最高のベーシスト"と称したジャコ・パストリアスは、その言葉の通り、ベースの概念を根本から覆した正真正銘の天才であった。そして多くの天才といわれる人々同様、彼は巨大な流星のようにはかなく消えていった。彼の発する光はあまりに眩く、最終的に自らを滅ぼす刃となった。<br>鮮烈な光と影を残してこの世を去った彼は、数々の神話と悲劇的なエピソードとともに、今なお多くの人の胸に生々しく息づいている。彼の死から十数年の歳月が流れ、その間にも彼の死を悼む多くのミュージシャンがトリビュート作を棒げている。しかし、クラシックの偉大な作曲家の作品が現代の演奏家の手で次の世代へと受け継がれているように、彼の遺産を未来に伝承する試金石という意味で、このオールスター・トリビュートは明らかに一線を画す。<br>おそらくこのプロジェクトの希有な成功はプロデューサーのマイケル・コリーナの手腕に負う。個人的な面識がなかったことで、自己破滅に突進するジャコを救えなかった非力さからくる心の痛みを含め、いまだに複雑な感情を抱くミュージシャンを、逆に客観的なアプローチで、一つにまとめあげることができたと言えそうだ。深い縁を持つピーター・アースキンやギル・ゴールドスタインらの真心のこもった自作曲のほか、黄金時代の彼の名曲に、ある時はオリジナル・レコーディングに参加したブレッカー兄弟やサンボーンをはじめとするアーティスト、ある時は彼に多大な影響を受けた新世代のプレイヤーが、ジャコの魂が乗り移ったような迫真の演奏で新たな命を吹き込む。彼のアーティストリーを正統に継承しつつ、自分の言葉で次のレベルへと押し上げるマーカス・ミラーの「トレイシーの肖像」は、このアルバムに込められた精神を、とりわけ分かりやすく象徴するものとなっている。<br>ジャコの悲劇的な影が浄化されるまで長い時間を要した。これはジャコ新時代の第一歩を記す記念碑的作品なのだ。（CDジャーナル）