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ザ・カルト

ザ・カルト

パンクに続いて80年代イギリスを揺るがせた<ゴシック/ポジティヴ・パンク>ムーヴメントの中心となったのがイアン・アストベリーが率いたザ・カルトだ。
ヴォーカルのイアン・アストベリー、ギターのビリー・ダフィーを中心に1984年、ロンドンで誕生したのがザ・カルトだが、もともとはサザン・デス・カルトという名で、当時盛り上がりつつあった<ゴシック/ポジティヴ・パンク>の注目株としてデビューを飾る。シスターズEオブ・マーシーやミッションといったグループたちと共にシーンを賑わせるが、その後、メンバー交代などを経てザ・カルトとシンプルな名前となってベガーズ・バンケットと契約。
ネイティヴ・アメリカンの考え方やドアーズのジム・モリソンの音楽性から影響を受けたイアンのパフォーマンスやヴォーカルは個性的でカリスマ的な人気を獲得するが、だんだんとアメリカのシーンに活動拠点を移し、リック・ルービン、ボブ・ロックといった大物プロデューサ[を起用して『エレクトリック』や『ソニック・テンプル』といった大ヒット・アルバムを連発。さらにエアロスミスやメタリカといったビッグネームたちとのツアーを繰り返しながら知名度を広げていった。
また近年、イアンはドアーズの残ったメンバーたちによって結成されたグループ、ライダーズ・オン・ザ・ストームのヴォーカルに迎え入れられ、あのジム・モリソンの代役を務めたりもして話題となった。
『エレクトリック』に収録されている名曲「ワイルドに行こう」をフィーチャーしたこのベスト盤は、ザ・カルトとしてのデビュー・シングル「スピリットウォーカー」からベガーズ・バンケット最後の「スター」まで、主にシングルとして発表されたものを中心にまニめられている。そのワイルドでいながらイギリスのグループらしい歌心溢れるサウンドは時代を超えて愛聴されるのにふさわしい。

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