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Music Storeでご利用できる商品の詳細です。
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1曲まるごと収録されたファイルです。
<フォーマット>
1曲まるごと収録されたCDを超える音質音源ファイルです。
<フォーマット>
詳しくは ハイレゾの楽しみ方 をご確認ください。
シングルもしくはハイレゾシングルが1曲以上内包された商品です。
ダウンロードされるファイルはシングル、もしくはハイレゾシングルとなります。
ハイレゾシングルの場合、サンプリング周波数が複数の種類になる場合があります。
<フォーマット>
640×480サイズの高画質ミュージックビデオファイルです。
フォーマット:H.264+AAC
ビットレート:1.5~2Mbps
"教科書通りの慣用句などは止めて"。ヴァースごとに目まぐるしくアレンジを変えながらパンキッシュに駆けていく冒頭曲「秘密」(個人的にはかつてのニューエスト・モデルを幻視した)にて椎名林檎がそう歌うとおり、この東京事変のセカンド・アルバムには予定調和の展開がない。かといってムリしてヘンなことをやろうとしているのではなく、高い集中力のもと練り上げられた歌詞、メロディ、演奏、アレンジ、ヴォーカルは分かち難い必然性で結びついているからこそ逆にストレートな印象すら与えているし、何よりどの楽曲にも一瞬たりとも聴き逃せないスリルがある。それはロック、ジャズ、ボッサ、歌謡曲、シャンソン、ファンクなど椎名林檎のなかにある多彩な文脈が、予測不可能なバンド・アンサンブルをとおして"性急さ"や肉体性を獲得していくスリルでもあり(ほとんどの楽曲は後半に向けてテンポ・アップしていき、爽快なまでにあり得ない展開が用意されている)、果敢な実験精神とコマーシャリズムがギリギリのところで拮抗するスリルだ。亀田誠治の重いベースに、新加入したギターの浮雲のブルージィでメロウなフレーズが要所要所でまとわりつく、スライ譲りのライト・ファンク「修羅場(adult ver.)」、かつての"椎名林檎"名義作品を想起させる亀田作曲のオーソドックスでどっしりとした2曲((4)(10))、新加入したキーボード、伊澤一葉が手掛けた美しくてクラシカルでドラマティックなミディアム・バラード「手紙」など、ビルドアップ/深化を果たしたバンド体力はファースト・アルバムの比ではない。全英語詞の楽曲に「歌舞伎」というタイトルを付けてしまうセンスや「喧嘩上等」というアルバム・タイトルに反した曲名など、彼女一流の遊び心も満載だ。音楽的には、バンド・サウンドの枠内で現在もっとも刺激的でポップで高度な表現の一つであろう本作は、センセーショナルなイメージの先にある、椎名林檎の本当の意味での過激さを露にしている。(CDジャーナル)