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Music Storeでご利用できる商品の詳細です。
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1曲まるごと収録されたファイルです。
<フォーマット>
1曲まるごと収録されたCDを超える音質音源ファイルです。
<フォーマット>
詳しくは ハイレゾの楽しみ方 をご確認ください。
シングルもしくはハイレゾシングルが1曲以上内包された商品です。
ダウンロードされるファイルはシングル、もしくはハイレゾシングルとなります。
ハイレゾシングルの場合、サンプリング周波数が複数の種類になる場合があります。
<フォーマット>
640×480サイズの高画質ミュージックビデオファイルです。
フォーマット:H.264+AAC
ビットレート:1.5~2Mbps
ここには……恐ろしく無駄がない。大ヒットを記録したファースト・アルバム『創』もソリッドさに関しては相当なアルバムであったが、続く2作目である本作はそれがどうにも形容しがたいレベルに至っている。そうした流れを考えるに、ACIDMANは当初からトリオ・バンドであるということ以外の説明を敢えて避けてきたストイックな3人組であることはお分かり頂けると思うが、彼らのスタンスは聴き手の想像力を喚起すると同時に、ともすれば抽象的な表現に陥る可能性のある非常に危険なものである。しかし、彼らが危険を冒してまで、そうした方向性を追求するのは即物的な消費傾向にある現在の世相に抗う音楽家の誠実さゆえであり、彼らにとって作品を作るうえでの重要なモチベーションになっているからだろう。そして、もちろん、彼らは抽象性の罠を十分に理解していて、先行シングル「リピート」を始めとする作品で映画監督の是枝裕和らを迎えたビデオ・クリップを制作したり、映画とのコラボレート・イベントを行なうなど、映像作品や音楽から喚起されるイメージで補完しながら、その世界観を伝えてきた。その意味で彼らの音楽はダンス・ミュージックに近くもある。しかし、本作はもちろん音楽以外の要素だけでその世界観を補っているわけではない。ヴォーカル、ギター、ベース、ドラムからなる4つの要素を巧妙に組み合わせた彼らの作風は、音圧やスピード、温度や明暗、あるいは色彩などを自在に変化させ、想像を喚起しやすい言葉を慎重に選びながら、聴き手を見知らぬ風景へと運んでゆくのだが、そのアクセントの付け方は実に巧妙で、その点は間違いなく前作からの成長と言っていいだろう。個人的にはインスト曲である(5)や(7)、プログレッシヴな(9)はエレクトロニカと共振しているように思えるし、今後の彼らの道筋を指し示しているようで大いに期待が膨らむが、まずは先入観を出来る限り排除して、皮膚で感じるように聴いてほしい。(CDジャーナル)